実はたくさんある!日本酒の香りの種類を知って、幅広く表現しよう!

日本酒の種類

日本酒の中でも香りが強いものといえば吟醸酒や大吟醸酒ですよね。
中でも、薫酒に分類される銘柄は、吟醸香の漂う豊かな香りを楽しめるでしょう。

でも、日本酒の香りって吟醸香がすべてではないですよね?
熟酒のようなドライフルーツの香りもひとつですが、それ以外にもさまざまな香りのものがあります。
では、その香りはいったい何が原因で発生しているのでしょう?

今回は、日本酒から漂うさまざまな種類の「香り」のモトに迫っていきます。

日本酒はバラの香り?ほのかに漂う華やかさ

日本酒を製造する過程において、酵母が発酵する際にアミノ酸を発生させます。
精米歩合が高く、発酵温度が高いほど、より多くのアミノ酸が生成されるといわれていて、このアミノ酸が日本酒の味や香りを引き立てるのにひと役買っているのです。
日本酒にはこのバラの香りは基調香として備わっており、吟醸酒、大吟醸酒などは、その香りをより強く引き立てるように工夫がされています。

杉樽香は昔ながらの日本酒の香り

杉樽香とは、読んで字の如く、杉の樽に日本酒を保存することによってその香りが移った、杉樽の香りが漂う日本酒のことです。
過去には日本酒はほとんどが樽で保管されていましたが、現在では杉樽を使って保存している日本酒の方が希少と言えるでしょう。
静かで優しい自然の息吹を感じられる味は、是非一度味わっていただきたいひと品です。

草木やわらの香りにも似た香り木香様臭

木香様臭は、別名アセトアルデヒド臭と呼ばれています。
杉樽香のように、樽からうつった香りと言う場合もありますが、酵母のアルコール発酵の過程でアセトアルデヒドが生成されるため、木製の陽気にいれられていなくても同様の香りを発生させることがあります。
従来、アセトアルデヒド単体はあまり良い香りを連想させるものではありません。
ただし、量を調整し、きちんと管理されていれば、不快に感じないばかりか、爽やかな自然を身近に感じられる味わいとなります。

熟酒から漂うナッツの香り

熟酒に分類される古酒などからは、ナッツや香辛料のような香りが漂います。
これは熟成感のある香りとも言われ、アルコールを熟成していく過程で発生する「メイラード反応」によってもたらされます。
ウイスキーやブランデーなどに漂うナッツの香りも、日本酒と同様の反応から生まれるものです。

白米や餅などを連想させる香り

日本酒の原料はお米なので、穀物の香りがするのは当然のこと。
とはいえ、炊き立てのふっくらしたご飯のような香りというよりは、本当に米や穀物を連想させる香りです。
吟醸酒や大吟醸酒が華やかな吟醸香を漂わせるのに対し、穀物の香りを感じられるのは純米酒に多い傾向があります。
「ふくよか」な味と表現され、熱燗など、熱するほど強くなる傾向があります。

新酒に多い、吟醸香に残る独特の香り

新酒バナや麹バナという香りの表現があります。
麹バナはその名の通り、麹を連想させる香りのことですが、火入れ熟成の段階で消えていき、秋上がりの段階では麹バナは完全に消滅しています。
新酒の段階でもろみの発酵の香りが残っていて、これを麹の香りだと思い麹バナと言うことがありますが、実際には麹の香りではありません。
そのため、新酒特有の香りということで新酒バナと言われることがあるようです。

ただし、酒蔵における新酒バナとは、吟醸香の中に残る麹由来の香りを指し、あまり好ましくないものとして使われることがあるようです。
新酒のお披露目会などで「新酒バナ」を使ってお酒を褒めても、褒め言葉にならない可能性があるので注意しましょう。

四段仕込みの日本酒に漂う甘い香り

四段仕込みは、通常三段に分けられるもろみの仕込みを、さらに一段追加して四段にする技法。
甘口の日本酒を作る際に用いられることが多く、水飴のような甘い香りが漂います。
この香りのことを「甘香」と呼んでいます。

一般的には四段仕込みの際に発生することが多く、四段臭と呼ばれたりもします。
ただし、老ねた日本酒にも発生することがあるようです。

香りの表現は良いものばかりではない

いかがでしたか?
日本酒は、香りひとつとってもさまざまなものがあることが分かったのではないでしょうか。

ちなみに、香りの表現は良いものばかりではなく、カビ臭、ゴム臭、樹脂臭など、あまりよくない香りとして用いられる言葉も少なくありません。
一般的には華やかやフルーティー、爽やか、ふくよか、熟成感といった、表現でも十分に伝わりますし、日本酒にあまり詳しくない人の前で突然「木香様臭」などと口走っても伝わらないことがほとんどです。

また、熟成感を示す「焦げ臭」は悪い表現ではありませんが、老香や生老香といった劣化を示す言葉もあるので、チョイスを間違うと褒めているつもりでけなしているということも起こります。
香りの表現は独特なものほど使われない上に難しいので注意が必要です。

心の中では専門用語を唱えつつも、口では分かりやすい言葉で表現すれば、一緒に飲んでいる人にも伝わりやすく、その場の雰囲気を盛り上げてくれるかもしれません。
ぜひ、楽しく日本酒を飲むための一助としてください。

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